第十四話 「僕の夏休み」

去年より暑い。

毎年言ってる言葉を今年も言う。

ただ今年は何かが違うんだ。
ひと味違う夏休み。

僕は相変わらず、ダラダラと日中を過ごし、夕方少し涼しくなってから行動にでる。

今日明日と、山響屋で1人蚤の市をやっているとのことで、行ってみようかと。

「どうもー。」

「きたね。キョウイチくん!」

「わー!店内めっちゃ変わってますね!!いいですねー!すごい賑わってますね!」

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「もうねー、頑張ったよ!あれをこうして、それをああしてね。その前に、紹介するね、トシヒサさん!キョウイチくんは常連客で山響仲間です!」

「キョウイチくん、はじめましてー!」

「はじめまして!すごい楽しみにしてました!!」

「お!本当に?ありがとう!」

「見たことないのいっぱいですねー!テンションあがりますね!瀬川氏!!」

「そやろー!トシヒサさん、本当凄いんよ!」

「そんなそんなー!まあまあよまあまあ!笑」

「福岡ははじめてなんですかー?」

「3回目よ!」

「キョウイチくん、その会話ね、俺もう結構な確率で聞いとるけん!笑 しかも大概が山響仲間やけんね!笑」

「うわ!まじですか?!笑 それは失礼しました。。。笑」

「俺もね、答え飽きたよ!笑」

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面白くてフレンドリーなトシヒサさんに、一瞬にして心を持ってかれてしまったようだ。

「トシヒサさん、今キョウイチくん、恋してるみたいなんですけど、なんかアドバイスしてあげてくださいよー!」

「お!まじでー!?青春やなー!え、アドバイス!?アドバイスねー、、、とりあえず誘いまくることかな!じゃなきゃ何も始まらないよ!当たって砕けろ精神で!」

「さすがトシヒサさん!だってよ、キョウイチくん!」

「が、頑張ります!当たって砕けます!とりあえず山響屋夏祭り、誘います!」

「おー!楽しみに待っとるよ!」

「トシヒサさん!アドバイスありがとうございます!そして、トシヒサさん、鷽ください!」

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「おー!こちらこそありがとうよ!またいい出会いがあって良かった!!明日もやってるから、明日誘っておいでよ!」

「お!その手があったか!笑」

また閉店まで、そうやってたわいもない話をして、幸せを感じて、恋をして、ひと味違う夏休みを、僕は満喫している。

つづく